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370話

「私が薄情だって?」

南方李は少し困惑し、後頭部を掻きながら、不機嫌そうに言った。「岳梓童、聞くけどさ。君の臨市のプロジェクトを片付けてやったのは俺だよな?」

「俺の遺言も、はっきり書いてただろ?」

「昨日、君が扶蘇兄さんを助けて涙を流した時、俺はその婚約者として、その場で怒り出したりしなかっただろ?」

「昨日、君から電話があって皇集団に来いって言われたから、俺は来たんだ」

「今、君にダイヤの指輪をはめろって言われて、ちゃんとはめたのに、どうして俺が薄情だなんて言われるんだ?」

南方李が立て続けに質問を投げかけると、岳梓童は返す言葉がなかった。

彼の言っていることは間違っていなかったからだ。...