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339話

礼装を開けている小明は、言われて一瞬固まり、それから愛想笑いを浮かべて答えた。「それは紫姉さんのお気持ち次第ですね」

「あなたは飲まなくていいわ。これは私が持ってきた良いお酒だから、あなたが飲んだら無駄になるわ」

岳梓童はそう淡々と言い終えると、スマホを取り出してなんとなくスクロールし始めた。

なに?俺が飲んだら無駄だって?

お客さんと一緒に飲むのは、僕ら男性ホストの最も基本的な仕事じゃないか。何が「飲んだら無駄」だよ、ただあなたが持ってきた良いお酒だからって?

ああ、わかったよ。彼女は僕ら男性ホストを見下しているんだ。だからこんなことを言うんだ!

どうしてホストの僕らを色眼鏡で見...