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2403話

沈軽舞はその言葉を聞いて、艶やかな体を軽く震わせたが、振り向きもせず、李南方の手を引いて足早に歩き出した。

李南方もそれ以上抵抗しなかった。

彼も諦めていた。

どうせ沈軽舞とは既に関係を持ってしまったし、岳梓童は家に帰ることを許さず、静養が必要な楊逍も彼に付き添えない。退屈しのぎに彼女と出歩くのも悪くはなかった。

麦青のことは…

はぁ。

楊逍がきっとうまく対処してくれるだろう。

二人が大通りに出ると、沈軽舞は手を上げ、タクシーを止めた。

李南方は尋ねた。「どこへ行くつもりだ?」

沈軽舞は冷たく切り返した。「あなたはどこへ行きたいの?」

李南方は彼女の機嫌が良くないことを察した。特に昨夜の彼女の...