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233話

「もし李南方が今夜のことを葉小刀に話したら、刀爺はきっとあの端正な顔をしかめて、李南方のことを妄想野郎呼ばわりし、ディスコにいる女なんて処女なんているわけがない、豚が木に登るようなもんだと罵るだろうな」

だが事実は葉沈が確かに処女だったことを証明していた。だからこそ彼女はさっきあんなにも抵抗したのだ。もし李南方の力が強くなかったら、彼女の腰をしっかり抱きとめていなかったら、きっと彼女は逃げ出せていただろう。

「申し訳ありません、葉さん」

李南方は一瞬呆然としたあと、ボックス席のティッシュボックスから数枚引き抜いた。彼女を拭こうとした瞬間、彼女に素早く奪い取られ、小さな声で言われた。「座っ...