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2242話

「人質になるだって?」

冗談じゃない!

李南方はようやく銀行強盗の爆弾の脅威から逃れたところだ。ここに荊紅命と一緒に来たのは、陳大力が陳暁と連絡が取れないと言ったからに過ぎない。

来たからには、ここにいる連中と真っ向から対決し、問題を解決するためだ。

再び大人しく手を縛られ、殺し屋や傭兵たちに脅されるなど、あり得ない。

それに、作戦総指揮官である荊紅命も、李南方を人質と交換するのが賢明な選択だとは思っていない。

中にいるのは命知らずばかり。奴らを始末しない限り、頭を悩ませる厄介事を次々と引き起こすだろう。

「報告します!」

作戦指揮車の外で、一人の兵士が大声で呼びかけた。

荊紅命が振り向く。...