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2147話

山口苦愛という東洋の女が、不意に会所の賃貸の話をしに訪ねてきた。

李南方にとって、それは可笑しいことだった。

特に彼女が話す時、何気なく耳元の髪をかき上げる仕草で、白く滑らかな肌が惜しげもなく露わになった。

李南方も認めざるを得なかった。この手は確かに魅力的だ。

隣の大力が呆然と涎を垂らしているのを見れば一目瞭然だ。

もし些細な話なら、この山口苦愛とじっくり「交流」してもいいと思った。

しかし——

会所の件については、交渉の余地はない。

「申し訳ありませんが、山口さん、この会所は自分で使う予定で、外部に貸し出す考えはありません」

「ご自分で?失礼ですが、李社長はどのようなビジネスをお考えなので...