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2035話

「半歳ほどの幼い子が、どこからそんな力が湧いてきたのか、なんと揺り籠のてすりにつかまって立ち上がっていた。

小さな手を伸ばし、宙に浮かせたまま、李南方の首筋に軽く触れる。

彼はまるで幽霊でも見たかのように驚いた。

意図的かどうかはともかく、人を驚かせたのなら謝るべきだろう。

年が若くて話せないことを考慮して、謝罪は免除してやろう。

李南方は度量が広いから、にらみつけるだけでこの件は終わりにしよう。

だが、その小僧が口を開き、泣き顔を見せるとはどういうことだ。結局誰が誰をいじめているのか、道理というものはないのか?」

李南方ははっきりと覚えていた。

さっきは秦龍宇の一声で病棟の子供たちが泣き出し...