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1986話

李南方はこのカジノに入った瞬間から、数々のハイテクギャンブル機器に圧倒されていた。

心中では、黒龍がこういった機械相手にも彼を勝たせてくれるのかどうか、不安で仕方がなかった。

だが、ある台に座り、勝負を始めてからの展開は、そんな彼の心配が全く無用だったことを証明した。

お金を稼げるかどうか心配するより、むしろ手に入れた金をどうやって減らすかを考えた方がいいくらいだった。

たった一時間で、彼は十万のチップを持って三百万を勝ち取っていた。

こんな暴利は、普通の人には想像もできないほどの結果だった。

カジノは商売として開いており、ギャンブラーたちの大事な金を稼ぐ場所であって、決して慈善事業ではない。...