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1595話

太陽が昇る頃、李南方は熟睡中の閔柔に静かに布団をかけ直すと、起き上がって家を出て南方グループへと向かった。

会社には百人以上の社員が社長である彼の決断を待っている。どうして彼が温柔な抱擁に身を委ねたまま「抜け出せない」などということがあろうか。

いつもの会議室だが、先日までの全員が眉を曇らせていた重苦しい雰囲気とは違い、今日は同じ顔ぶれが集まっているのに、みな晴れやかな笑顔を浮かべていた。

なぜ晴れやかなのか。それは社長が戻ってきたからだ。

陳大力が言ったように、たとえ天が落ちてきても社長が支えてくれる。彼らは社長の指揮の下で思う存分働けばいいだけなのだから。

だが問題は、今回李社長...