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1517話

段香凝が蛇精の香囊の春毒に当てられて、無作為に男を抱きつき愛を求めるようになったら——彼女のあの部位が大好きな沈存冒は喜ぶだろうが、今はその時ではない。

漢城沈家が受けた千年の呪いの前では、どんな個人的な好みも脇に置かれるべきだ。

そこで、段香凝が香りを嗅ぎ、発作が起きようとした時、沈存冒はすぐに解毒薬を彼女に与えた。

沈存冒が思いもよらなかったのは、彼が段香凝に解毒薬を与えたのは単に春毒の発作を防ぐためであって、悪臭を嗅いだ後に彼女がどんな影響を受けるかまで気にする余裕はなかったということだ。

だから沈存冒も菩薩蛮も、沈家が苦心して開発したこの悪臭が春毒の天敵であるだけでなく、天魔舞...