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1509話

「ギャアアアッ!」

巨大な大蛇が鳥肌の立つような奇妙な叫び声を上げ、水桶よりも太い胴体を素早くくねらせながら、廊下の奥へと猛スピードで襲いかかってきた。

擬人化して言えば、自分の邪魔をした元凶を八つ裂きにしてやると、大蛇は心に誓っていたのだ。

襲いかかってくる大蛇を見て、コアラのように李南方の首にしがみついたままの段零星は、完全に頭が真っ白になっていた。

「ほら、こうなったら関わらないわけにもいかないだろ?」

こんな危機的状況なのに、李南方はあるはずのない余裕を保ち続けていた。

彼自身も不思議だった。この高貴な余裕は一体どこから来るのだろうかと。

しかしすぐに、その答えが分かった。

彼の高貴な...