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1412話

灰を混ぜた赤ワインは、さぞや不味いことだろう。

賀蘭小新にはその味がわからなかった。ただ赤ワインを一気に飲み干すと、テーブルの上で画面が点滅している携帯電話に目を向けた。

それは岳梓童の携帯だった。

花夜神の名前が、画面で何度も点滅している。

どういうわけか、賀蘭小新は「花夜神」という三文字を見るたびに、彼女の艶やかで豊満な姿が脳裏に浮かび、胸がときめいてしまうのだ。

性的指向に問題が生じる前でさえ、賀蘭小新は花夜神に対して何とも言えない感情を抱いていた。

それは花夜神の魅惑的な体が、あまりにも魅力的だったからかもしれない。

女性でさえ彼...