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1349話

慈しみ、愛おしさ。

そして、深く秘めた濃い愛情。

賀蘭扶蘇が岳梓童を見るたびに、その眼差しには、これらの感情しか宿っていなかった。

七年以上前、初めてあの十六歳の少女を目にした瞬間から、賀蘭扶蘇は自分が彼女に取り返しのつかないほど恋をしてしまったことを悟っていた。

彼女には多くの欠点があった。

表面上は気高いが実は内心は偽善的だとか、いつも自分が正しいと思い込んでいるとか、自慢癖があるとか、など。

もし他の女性なら、どれほど高貴な生まれであっても、これらの欠点のうちひとつでも持っていれば、賀蘭扶蘇の妻になる資格はなかっただろう。

しかし、...