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1333話

「黒、黒龍軍団!」

ミシェルはすでに恐怖に震えていたが、その旗を目にした瞬間、足がもつれて崩れそうになった。

隋月月が急に振り返り、掠れた声で尋ねた。「何の黒龍軍団?」

「黒龍軍団は、二十年以上前から南米で活動している傭兵集団です。彼らがいるからこそ、他の傭兵たちは南米に進出しようとしないんです」

魂を抜かれたようなミシェルは、ほとんど無意識に、月姐に自分の知る黒龍軍団について簡単に説明し始めた。

実際、ミシェルは黒龍軍団と直接関わったことはなかった。

彼女とコレル大佐たちが組織した傭兵団は、東欧と中東地域でしか活動していなかったからだ。

彼らが黒龍軍団に注目し始めたのは、二年前の...