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1322話

「東洋の女は本当に恐ろしい!」

隋月月がそう言うのを聞いて、洞窟の壁に背を寄せながらこちらへとそっと移動していた岳梓童は、一瞬胸がどきりとした。

あの人渣李のことを知る彼女としては、彼の恋人が彼のために遥か東洋から金三角まで救出に来たと知れば、きっと罪悪感と感謝の念でいっぱいになるはずだ。

そして最終的に、あの男はその罪悪感と感謝を一つにして、赤裸々な獣行へと変え、上島桜花に彼がどれほど彼女を愛しているかを感じさせるだろう。

そして李人渣が自分がどれほど上島桜花を愛しているかと思っているまさにその時、短い匕首が彼の心臓に正確に突き刺さる。

その瞬間、上島...