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1273話

恋愛というものは、まるで神経薬のようなものだ。

神経薬を服用する者は、誰も正常な神経ではいられなくなる。

具体的に言えば、薬を飲んだ男女は、お互いを傷つけ合う。傷が深ければ深いほど、愛も深くなる。

だが、一方が何か問題を抱えると、もう一方は何も顧みず助けに行く。

そして助け終わった後は、また互いを傷つけ合えばいい。

これこそが真の愛というものだ——

この言葉は、まるで意味不明な戯言のようにも思えるが、岳梓童にはとても理に適っているように感じられた。

彼女と李南方の関係も、常に互いを傷つけ合う過程の中にあったではないか。

彼はかつて彼女のためにメキシコまで赴き、ブルーフラッグの隊員たちの前で...