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1228話

賀蘭小新も何か様子がおかしいと気づき、ベッドから足を下ろして、靴も履かないまま足早にドアへと向かい、手を伸ばしてドアを開けた。

外から歩いてきたのは、やはり王陽だった。

斉月と同じく、王陽も清秀な顔立ちをしていたが、表情は木のように無感動で、どんなことが起きても自分には関係ないといった風情だった。

しかし今、彼女の顔には珍しく赤みが差していた。

もちろんこれは、新姉が李という人渣のことを考えるたびに浮かべる表情ではなく、緊張からくるものだった。

一体何が起きたというのだろう、荊紅命が心血を注いで育て上げた十二釵の一人までもが緊張するとは。

二人の女性の心の中の不安な感覚は、ますます強くなってい...