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1159話

果てしなく広がるタクラマカン砂漠、古羌県に属している。

この地は古来より、死の海と称されてきた。

大漢朝の頃には、この地域には西域三十六国が存在していた。

世界的に神秘で知られるロプノール湖は砂漠の奥深くに位置し、さらに楼蘭や精絶といった西域の古代都市も存在する。

それだけではなく、この地は新時代の中華が建国された後、核兵器の実験場にもなっている。

これほど広大な場所は、核実験にはまさに最適の地だ。

東北方向の小国とは違う。あちらは核実験の度に、東北国境の中華人民を不安に陥れるのだから。

この一つの省ほどもある広大な立入禁止区域内で、中華が管理しているのはごく一部に過ぎない。

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