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1024話

連春生はこの民間の草台班子楽団の座長だった。

彼は五万元の手付金を受け取った時、自分が夢を見ているのではないかと疑った。

夢でなければ、都会からやってきたこの宗さんが、どうして十万元も出して彼らを何処かの家に厄払いに行かせようとするのだろうか?

十万元だぞ!

ったく、連座長は若い頃からこの九人の民間楽団を組織し、冠婚葬祭の仕事を専門にしてきた。

婚礼では「百鳥朝鳳」を演奏し、葬式では「天国には車の往来があるのか」を奏でる。

しかし婚礼であれ葬式であれ、楽団が苦労して得る報酬は、これまで二千元を超えたことがなかった。

それが今、十万元もの値...