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975話

しかし趙然の指はまだ彼女の口に入ったままで、片手で彼女の頭を固定し、もう片方の手で彼女の柔らかい細い腰を押さえ、彼女の体全体を流し台に押し付けていた。

鄭菲は真っ赤な顔で、焦りのあまりもう一度身をよじろうとした。

そのとき、リビングからふたたび鄭妍の声が聞こえてきた。

「小菲、小然、二人とも大丈夫?何か音が聞こえたような気がしたんだけど」

このとき鄭菲が声を出すことなどできるはずもなく、趙然は笑いながら答えた。「何でもないよ、小然が僕に脂身の美味しいところを用意してくれたから、味見してるところなんだ」

リビングにいる鄭妍は笑いながら言った。「そう、じゃあしっかり味わってね」

流し台...