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876話

カクテルはアルコール度数は高くないものの、やはりお酒の一種で、飲み過ぎれば酔いが回るものだ。

趙然はもともと酒には強い方で、陳嵐韻に至っては酒が入らない日はないというほどだった。二人はまさに互角の相手と言えるだろう。

さらに四、五杯ほど飲んだ後、趙然は少し酔いが回り始め、陳嵐韻も頬を赤らめていた。二人とも意識ははっきりしていたが、それでもほろ酔い加減になっていた。

そこで趙然はにやりと笑いながら言った。「陳姐、前に俺があなたの友達にそっくりだって言ってましたよね。誰のことなのか教えてもらえませんか?」

その言葉を聞いた陳嵐韻は細い指でグラスを回しながら、明るい釣り目に少し酔いの霞がかかった瞳で...