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758話

その言葉を聞いて、趙然はニヤリと笑い、横を向いて鄭菲を見た瞬間、ハッとした。

さっきまで目を見開いて呆然と見ていた鄭菲が、今は頬を紅潮させ、目を固く閉じたまま浴槽の縁に寄りかかっていた。

サクランボのように赤く潤んだ小さな唇が小刻みに開閉し、時折漏れる色っぽい吐息。すっかり自慰に没頭するあまり、趙然と張婉が一段落ついたことにも気づいていないほどだった。

「菲姉さん、見てよ。どうしてそんなに自分を我慢させるの?こんな立派な宝物がすぐそばにあるのに使わないで、自分の手で慰めるなんて。ほら、僕にたっぷり可愛がらせてよ」

趙然はニヤリと笑うと、手を伸ばして鄭菲をぐいと引き寄せ、抱きしめながら首筋...