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522話

「じゃあ、先に入るわ」

そう言って彼女が先に浴室へ入ると、趙然は胸の高鳴りを抑えきれずに後に続いた。床に座り込んでいる夏筱雨の姿を見た瞬間、鼻血が出そうになった。

堂々と鑑賞するのと、こっそり覗くのとでは、まったく違う感覚だった。朦朧とした黒い部分が、あんなにも魅惑的に見える。ただ、最も敏感な部分から、小さな蛇口の先端がわずかに覗いていた。

キラキラと輝く水滴に、思わず喉が渇くような思いがした。

もうすぐ触れられると思うと、趙然の興奮はさらに高まっていった……

「何見てるの?向こう向いて」

趙然の貪るような視線に気づいた夏筱雨は、恥ずかしさと怒りが入り混じった表情を浮かべた。まさか自分...