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458話

詩妍がまだ口にしかけていた「不満」は脆くも崩れ去り、細やかな吐息へと変わった。

吐息は欲情の表れだった。

彼の動きは大胆さを増し、もう片方を冷遇するのは忍びないと、手を覆いかけた。長い指が豊かで白い膨らみを掴んで揉みしだいた。

詩妍は彼の愛撫に感じ入り、体は干潮で浜辺に取り残された魚のように、息を荒げながら絶え間なく身をよじらせた。

しばらくして、彼はようやく弄ぶのを終え、再び詩妍と唇を重ねた。

指はしかし、静かに下へと探りを入れ、目標を定め、脚の付け根へと直行した。

蜜の雫が最奥から少しずつ通路を伝って、とめどなく流れ出ていた。

指がほんの二三度かき混ぜただけで、時折硬い部分に触れるだけで、...