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209話

その時、鄭詩雨がトイレから出てきた。あの真っ白でつややかな足は相変わらずで、見ているだけで思わず唾を飲み込んでしまうほどだった。

林浩にこうして見られていても、詩雨は怒るどころか、むしろ林浩の隣に座り、さりげなく服の襟元を少し引き下げた。これで林浩はもっと多くを見ることができるようになった。

「詩雨、本当に綺麗になったな」林浩はテーブルの冷たい水を手に取り、ゴクリと一口飲んで、沈黙を破った。

鄭詩雨は林浩をちらりと見た。彼の視線が時折自分の体に移動するのを感じながらも、彼が一定の距離を保っていることに気づいた。それに加えて今回の突然の訪問—きっと自分に何か頼みごとがあるのだろう。

林浩...