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68話

「何してるの?」と陸詩琪が私を横目で見ながら尋ねた。

「腕立て伏せだよ!」

言い終わるとすぐに姿勢を変え、仰向けになって腹筋を始めた。十回ほど連続でこなすと、にやりと笑って言った。「どう?かっこいいだろ?惚れちゃった?」

陸詩琪は呆然と私を見つめ、「なんで私の家でそんなことしてるの?」と聞いた。

反応がない?もしかして回数が足りない?

「陸詩琪、もうすぐ俺の六つに割れた腹筋が見られるぞ!」

「なんであなたの腹筋なんか見なきゃいけないの?」

「おい!つまんないなぁ!好きなら素直に言えばいいじゃん、家には他に誰もいないんだし?」

陸詩琪は白い目を向けて「頭おかしいの?」と言った。

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