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156話

「そう思っても、やっぱり実行するのは難しいな。一度だけ協力してもらうとか考えてたけど」

なんとかして叶天のためにこの二人に一時休戦してもらわないと!最悪、蹴られても仕方ない!これは兄弟の幸せがかかってるんだ!平手打ちを何発か食らったって何だというんだ?

そんな覚悟を決めて、授業が終わると私は陸詩琪に近づいた。

「ねえ琪琪、ちょっと話があるんだけど」にやにやと笑いかける。

陸詩琪は横目で私を見て、「気持ち悪い笑い方しないでよ」

今の私の顔がそんなに変な笑顔に見えるのか?明らかに誠意ある笑顔のつもりなんだけど!

それでも笑顔を崩さず尋ねる。「今夜、家まで送ってもいい?」

「別にいいけど...