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951話

「叶紫さんの親友ですから、お料理は多めに作ってください」

叶紫の親友として燕芬芬を紹介すれば、いろんな問題が解決できるだろう。最近の二日間、叶紫という女は我が家に泊まっていないし、どうやら夜はさまざまな会食があるらしい。

まあ、彼女のような立場になると、断れない会食もあるだろうから仕方ない。

私は燕芬芬が化粧台の前に座って丹念にメイクをしている様子を見つめていた。そこで気づいたのだが、美容サロンで働いていた女性は皆、何はともあれメイクの腕前だけは間違いなく一流だ。

普段は薄化粧か、あるいはすっぴんでいることの多い燕芬芬でさえ、今や何十もの小瓶や容器を駆使して化粧している。彼女の手が顔にそっ...