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767話

「用事があるから、また後で」

大人同士なんだ、子供を心配するみたいにそこまで気にする必要もない、分かってるよ。

「ええ、お手数をおかけします、黎マネージャー」

この女、気は強いけど、顔を立ててくれるなら、こっちだって相応の礼儀は示さないとな。

それなら、この録画はとりあえずスマホに残しておこうか。

あいつが俺に頭を下げてくるようになったら、そのときの様子を見てやるとするか。

心の中でニヤニヤしていると、突然前方で事故が起きていることに気づいた!

ダンプカーが横転して、道路の半分を塞いでいる!

どうすりゃいいんだよ、これ?

俺は諦めの表情で、どんどん長くなる渋滞の列を見つめた。

「じゃあ、芊芊に...