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76話

いくら彼が振ったのは手に入れられなかったからだとしても、そもそも蘇青に対して申し訳ないはずだ。なのに今、俺と一戦交えたからって、彼女にまで代償を払わせようとする。

こんなのが、男か？

蘇青がこんな男と付き合っていたことが、本当に不憫でならない。

この一件で、俺と王東の間に確かに因縁ができた。だが、俺は彼を恐れたりしない。

所詮、彼は一学生に過ぎないのだから。

それに、李震は南平大学で強いコネを持っている。俺が怖がる理由など微塵もない。

ただ願うのは、蘇青が王東の本性を見抜き、こんなクズ男と縁を切ることだ。

もっとも、さっき蘇青を診察したシーンを思い返すと、心の中ではとても爽快だった。よ...