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641話

いつの間にか眠りに落ちていた。

冷たい風が懐に吹き込んできた時、私はハッと目を見開き、身震いしながら服に手を当てて叫んだ。「寒っ!」

顔を上げて空を見上げると、月がかなり傾いているのが見えた。

どうやら、もう夜中過ぎのようだ。スマホを取り出して確認すると、もう三時近くになっていた。

私は思わず飛び上がるほど驚いた。このまま寝続けていたら、本当に夜が明けてしまうところだった。慌てて立ち上がり、浴場の方向へ歩き出した。

部屋に着くとすぐに布団に潜り込み、しばらく体を温めていると、ようやく暖かさが戻ってきた。

ポケットからスマホを取り出して見ながら、明日の午前中に少しいいスマホを買いに行こうと考えた...