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608話

私は頷いて言った。「それなら、素晴らしいです。とにかく、本当にありがとうございます!」

「王さん、どういたしまして。この件は秦社長に報告してから、病院の用地選定に入りますが、これほど大きな病院はすぐには建てられませんよ」と雪梨が言った。

「構いません、建つなら」と私は答えた。

すると意外にも、雪梨は微笑んで言った。「王さん、随分と要求が低いんですね。でも資金の心配はいりませんよ。秦社長はこのプロジェクトをとても重視しています」

それを聞いて、私は苦笑いした。確かに余計な心配をしていたようだ。その後、雪梨と細かい点について話し合い、彼女に見送られて秦天命の別荘を後にし、学校へ戻った。

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