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60話

「そんな考えが浮かんだ瞬間、胸がざわざわして仕方がなかった。白馨柔と一夜を共にできたら、俺の人生は本当に報われるってもんだ」

だが今はまだ検査の段階だ。あまり大胆な行動は取れないが、心の中では着実に進めていく方法を考えていた。俺に触れさせるというなら、遠慮なくいただくまでだ。

指先を少し濡らし、鼻先に持っていって匂いを嗅いでみた。

「えっ?王先生、そんなことしていいんですか?」白馨柔は信じられないという表情を浮かべた。

「湿気がどれくらいひどいか確認してるんだよ!」俺は当然のように言った。これが白馨柔を誘惑する第一歩だ。

そして続けて言った。「やはり湿気が重すぎるな。ほら、こういった...