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402話

私も慌てて太ももまで下ろしたズボンを引き上げ、申雪が服をきちんと着ているのを見て、彼女に急いで横に移動するよう促した。林先生に見られないようにするためだ。

申雪もこの状況では別れの挨拶をする余裕もなく、すぐに立ち去った。

申雪が去っていくのを見て、私の心には残念さが込み上げてきた。まさか口に入りかけた鴨が飛んでしまうとは。あとほんの少しだったのに。

そのとき、林先生が近づいてきた。

私の前まで来ると、不思議そうな顔で見て言った。「本当に王さんですね」

「そうですよ。林先生、どうかしましたか?」

林先生は怪訝な目で私を見て、さらに私の後ろにある石のベンチを見てから言った。「王さん、今...