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232話

「彼は以前、こういう事があったら連絡してくれって言ってたから、すぐに李震に電話したんだ」

李震は私の話を聞くと、怒りを露わにした。「相手はどういう奴だ?」

「俺の人間にまで手を出すとは、李震を張り子の虎だと思ってるのか。名前を言え、話をつけてやる!」

「龍兄です!」

私はそのバーの名前と龍兄のことを李震に伝えた。

電話の向こうで一瞬沈黙があり、それから淡々とした声で言った。「龍兄か、わかった。王兄、怖がる必要はない。その龍兄とやらはただのクズだ。俺が出てやる」

そう言って、李震は電話を切った。

私はほっと胸をなでおろした。

どうやら、李震は期待を裏切らないようだ。

龍兄は私が...