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1663話

自称一流美容師のマイクは、腕の見せ所とばかりに白い消毒用手袋をはめ、大げさに振る舞っていた。その様子があまりにも芝居がかっていて、私は見ていられないほどだった。

知っている人は彼が美容施術をしていると思うだろうが、知らない人が見れば、まるで彼が手術台に上がり、患者に執刀しようとしているかのようだ。

一流美容師を名乗っているわりに、彼がやっていることは最も基本的なスキンケアに過ぎない。それでも施術後の肌は確かに一段階白くなり、みずみずしさが増していた。

「この一流美容師の技術、本当に素晴らしいわね。残念なのは予約が取りにくいことね。もし私の顔を彼に任せられたら、きっと十歳は若返るのに……」...