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1658話

「これは結構いい感じだな!」

手渡されたお茶を受け取り、湯気の立つ熱いお茶をちょびっと一口飲んでみる。お茶は好きじゃない。

特にこの炎天下では、お茶を飲むのは自分自身を責め苦にしているようなものだ。

こんなものより、キンキンに冷えた飲み物の方が好きだ。がぶがぶと飲み干せば、あれこそ最高に気持ちいい。

「ここに来たのは何か用があるんでしょう?」

陸総経理が今の地位まで上り詰めたのも納得だ。さすができる人間で、何でもお見通しといった感じだ。

私は頷いた。確かにここに来たのは重要な用件があるからで、そうでなければこんな小さな店にこれほどの時間を費やすはずがない。

暇を持て余しているわけじゃないんだか...