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1636話

「ああ、これでいい」羅煥章は満足そうに頷くと、私に別れを告げて立ち去った。

彼が去った後、私も近くの宿を見つけて一晩休むことにした。この夜は特に安らかな眠りについた。やはり、わずらわしい問題が一つ解決したからだろう。

翌日、私は養生館に向かったのだが、不思議なことに到着するなり、多くの人々が養生館の前に集まっているのが目に入った。まるで水も漏らさぬほどの人だかりだ。最初は養生館で何か事件でも起きたのかと思ったが、よく聞いてみると、彼らは私の名前を叫んでいた。さらに、何人かは横断幕まで掲げており、そこには「庸医」といった文字が踊っていた。

これは明らかに騒ぎを起こしに来た連中だ。

私が庸...