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1635話

羅煥章は彼を雛鳥を摘むかのように持ち上げて脇に置き、隣にいた助手に合図すると、助手はすぐにコーヒー色の小さな手帳を取り出し、供述の記録を始めた。

まさに一分一秒も無駄にしない、徹底した仕事ぶりだった。

隣の助手はすぐに意図を理解し、黒いペン先が白い紙の上を休みなく走り始めた。

「今すぐはっきりと話せ。お前が知っていることと、取引していた品物について!」

羅煥章は鋭い眼差しで彼を見つめ、答えを引き出そうとした。

おそらく彼の犯した罪が重いせいか、彼はもじもじとして、何を取引していたのかをはっきりと白状しようとはしなかった。

この手の仕事に慣れている羅煥章は、すぐに短気を爆発させた。

彼は韓博宇に...