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1576話

ただ、今はそんな気分じゃない。

海家の者たちも関わってきていると知ってから、ずっと気持ちが落ち着かない。あれはかなりの大勢力で、李老八をも上回るほどだ。俺にとってはより一層の難題になる。これからの道がますます険しくなることは、もう予想できている。だから今は喬香雲と色事を楽しむ余裕なんてまったくない。彼女がどれほど露骨に意図を示そうとも、俺はそれに乗るつもりはさらさらない。

喬香雲はいろいろと話したが、俺がずっと本題を避けて遠回りばかりしているのを見て、なぜか溜息をついた。そして話題を変えた。

「そういえば、最近李老八が私を探してるって聞いたわ。何度か外出したとき、誰かに尾行されてる気がして...