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1545話

蔡さんの話を聞いて、私もそれは良いことだと思った。要するに、無駄なものを活用するということだ。そのとき、信くんが私に目配せしているのに気づいた。最初は何を意味しているのか分からなかったが、すぐに理解できた。そうだ、私たちはちょうど埠頭にどうやって入るか考えていたところだ。今、蔡さんが車で来ているのだから、ちょうど便乗して一緒に埠頭に入ることができる。

しかも、車に乗っていれば問題も起きにくいし、人に見つかりにくい。

私は蔡さんに向かって言った。「私たちもちょうど埠頭で用事があるんです。車にまだ空きはありますか?もしよければ、ついでに乗せていただけませんか」

「いいですよ」蔡さんは一目見た...