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1306話

身分証明書の登録が必要ないということは、この忌まわしい場所もまた、グレーゾーンの一つということだ。

こんな場所で歌うなんて、嫌がらせを受けないなんてあり得ない。

冷ややかな目で傍観していると、程水芸が非常に無理をして、一群の色狼たちの言葉による嫌がらせに対応しているのが見えた。思わずカウンターのバーテンダーに視線を向けたが、彼はそれを見て見ぬふりをしていた。

結局、程水芸は半ば強引に、いくつかやや暗示的な卑猥な内容を含んだ歌を歌うことになった。それを聞いた下の色狼たちが次々と歓声を上げ、何人かは少しばかりのお金を投げ入れたが、箱に舞い落ちる一元や二元を見て、私は思わず首を横に振った。

こんな生...