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1263話

「それは本当に困ったな。四階にいた時もそうだったんだ。あそこは女性ばかりで、トイレに行くにも共用トイレの個室を使うしかなかった。

この客室にも個室があるかどうかわからないけど、男性専用なんて絶対ないだろうな。

男なら誰でも知ってることだが、腎臓や膀胱に特別問題がなければ、普通は夜中にトイレに起きることはない。

だから翌朝の最初の『雨』は、必ず急かつ激しくやってくるものだ。

俺はドアの前で我慢しながら、少し気まずそうにこっそり中に入ろうとした。どうせ女性トイレは個室に分かれているし、男性用の小便器なんて公開されてないんだから。

「何してるの?」

ドアの前でうろうろしている俺を見て、黎漢娜が後ろ...