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1184話

「すみません、こんなに遠くまで来てもらって。さあ、ちょっと座って休んでいきませんか」と私は駆け寄って声をかけた。

「いや、早く受け取ってくれよ」坊主頭の配達員はむしろ私を早く追い返そうとしていた。

「少し休憩していかないの?」

不思議に思って尋ねると、彼は「冗談じゃない、早く交通警察から逃げないとな」と言った。

まいった、この兄ちゃん、二時間以内に届けるために命がけだったんだ。感動して「じゃあ急いで行きなよ、交通警察に捕まらないように」と言った。

彼は急いで走り去り、私も走った。お爺さんのために薬を煎じに行くために。

病院には専用の漢方薬房があり、そこで薬を煎じることができるのだが、...