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1164話

彼は顔を拭きながら、自分の仲間たちが遠ざかっていくのを見て、不機嫌そうに叫んだ。「何やってんだよ、早く戻ってきてこれを拭き取ってくれよ！お前らの義理はどこいった？俺たち、困ったときは一緒に乗り越えるって約束したじゃないか」

仲間たちは互いに顔を見合わせ、最後には渋々と押し合いへし合いし、互いに指差して言った。「お前が行けよ、お前が行けよ、お前が奴のウンコとションベン拭いてやれよ」

冗談みたいに互いに譲り合い、誰も手伝おうとしない彼らを見て、私は心の中で冷笑した。これが所謂兄弟の情というものか。

呉松市では、こういった見せかけだけの兄弟関係を私はあまりにも多く見てきた。誰一人として信頼でき...