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37話

「もう泣きそうだよ」とバー掌は蘇羽氷を見つめながら言った。「あなた、彼の上司じゃないの?あなたが行かせなければ、彼が行けるわけないでしょ?お願いだから。今日は脅しでも何でも使って、秋寒をここに留めておきたいんだ」

蘇羽氷は目を回して、ぶつぶつと言った。「足は彼自身についてるんだから、私がどうやって止められるっていうの?それに彼は朝から退職願を出してきて、訳の分からない理由を山ほど並べ立てて、聞いてるこっちがうんざりしちゃったわ」

「はぁ……」バー掌は軽くため息をついて、つぶやいた。「どうしてあいつを行かせちゃったの?どうして行かせちゃったんだよ」

「やっと見つけた!」エイミーが外から入っ...