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283話

昆明から大理へは四時間の道のり。卓嵐の怒りを解く方法が思いつかないまま、実は半分くらいの時間は車の中で居眠りをしていた。

大理に着くと、李一陽の友人がすでに待っていた。どれほど大げさな出迎えかと思ったが、彼の友人一人だけだった。三十代前半で、私と李一陽より少し年上だ。李一陽が私を紹介した。

「鄭浩然!俺の親友だ。浩然、こいつは昆明での俺の親友、秋寒だ」

私は手を差し出して言った。「鄭さん、よろしく」

鄭浩然は屈託のない笑顔で答えた。「遠慮するなよ!お前が一陽の友達なら、俺の友達でもあるんだ。今日は大した歓迎の用意もしてないだろう?俺と一陽は幼なじみだからな、そんな堅苦しいことはいらない...