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74話

高じいさんは人生に波乱万丈を経験し、一般人から今日の地位まで自らの努力で這い上がってきたんだ。「大変だった」という言葉だけではとても言い表せないほどのことだ。

実は以前、祖父が私と話していた時に言っていたんだ。叔父さんと叔母さんが結婚した時、高じいさんは喜んで叔父さんを南鎮に異動させて育てようとしたらしい。

でも当時の叔父さんは公務員の地位を手放したくなかった(他の地域から南鎮へ公務員として異動するのは想像を絶する難しさだった)。その後も自分でビジネスを始めると頑なに主張し、男としてのプライドから、この義父の意見を軽んじていたんだ。

ここまで考えると少し悲しくなり、申し訳ない気持ちになる...