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680話

「俺は地元で半黒半白の立場にいるんだ。誰でも会いたいからって会えるわけじゃない。彼に俺を探すなって言ってくれ。それは自分から厄介事を求めてるようなものだよ」と陳可は一瞬硬直した表情で言った。

「三弟は本気で君のことを想ってるんだ。俺には止められない」と私は困り果てた様子で答えた。

陳可は眉を寄せながら「止められないとしても言わなきゃダメだ。それに俺は彼に会うつもりはない。危険すぎる。早く諦めるように言ってくれ」

私は長いため息をついて「わかった。できる限りやってみる」と言った。

夜の闇の中で陳可は微笑みを浮かべ「亮お兄ちゃん、本当に行くね」と言って、踵を返して去っていった。

彼女の後...