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649話

「服装規定は伝えたはずだけど、どうして相変わらず学生のような格好なの?」麦莉は私のスポーツウェア姿を一瞥して眉をひそめた。

「今日のスケジュール確認したけど、接客も外出もないから、カジュアルで来たんだ。それにスポーツウェアに慣れてるし、楽だしね」私は笑いながら答えた。

「昼間は何もないかもしれないけど、夜に急にパーティーに行けって言われたらどうするの?そんな格好じゃ入り口すら通してもらえないわよ」麦莉は首を振った。

彼女はコーヒーを一杯注ぎ、私の目をじっと見つめながら言った。「もっと積極的に行動すべきだと思うわ」

私は眉をひそめたが、何も返さなかった。

彼女は自分にもコーヒーを注ぎ、...